人工知能(AI)がロジスティクスの進展に寄与 DHLとIBMが共同報告書を発表

2018年5月21日

  • Ÿ 実世界(フィジカル)およびデジタル物流ネットワークを使った消費者・企業におけるAI導入拡大によって新次元の価値創出が可能に
  • Ÿ ビッグデータから新しいインサイトを導き出し、労力を要する作業をなくすうえで役立つ自己学習システムが人間の能力を増強
  • 物流におけるAIとは、バックオフィス業務の自動化、予測に基づいた業務、インテリジェント・ロジスティクスアセット、新たなカスタマーエクスペリエンスモデルなど

ボン発-ロジスティクス業界のグローバルリーダーであるDHLとIBMは、ロジスティクスにおける人工知能(AI)の将来性を評価、新たな次元のインテリジェントロジスティクス資産を創出し、業務のパラダイムシフトを引き起こすなどの業界変革のために、AIはどう活用されるべきかについて明らかにしました。この共同報告書では、AIの性能、利用しやすさ、コストが以前よりも格段に向上した今、サプライチェーン各社がAIの主要な利点や機会をどう活用できるかについてまとめています。

この共同報告書では、ロジスティクス業界にとってのAIの影響や活用事例を取り上げ、人間の能力を大幅に強化するAIの可能性を明らかにしています。AIは、音声アシスタント機能としての急速な普及に実証される通り、消費者の領域ではすでに広く浸透していますが、この技術は目覚ましい勢いで成熟化が進み、ロジスティクス業界でのさらなる応用も可能になっています。例えば、対話型対応、あるいは発注不要で荷物が届くなど、物流各社でのカスタマーエクスペリエンス向上に役立てることもできます。

DHLシニアバイスプレジデント兼イノベーション担当グローバルヘッド、マティアス ホイトガー は、「今日の最新技術・ビジネス・社会環境は、能動的かつ予測に基づいたロジスティクス業務へ舵を切るパラダイムシフトにとって、かつてない強い追い風となっていると言えます。AI分野の技術進歩が急速に進む中、お客様やスタッフとともに、AIがロジスティクス業界の未来をどう方向づけるのかを探るのは我々の義務だと考えています」と述べています。

多くの業界がすでに日常業務にAIを導入し活用しています。例えば、エンジニアリング・製造業界では、生産ラインにAIが組み込まれ、画像認識や対話型インターフェースを用いた生産・保守の合理化が図られています。自動車業界では、自動運転車の自己学習能力を向上させるためにAIの力が広い分野で求められています。このほか多くの事例が、消費者の世界を様変わりさせたのと同様に、産業界を変革するAIの利点を証明しています。

ロジスティクス業界は、AIの助けを借りることによって受動的オペレーティングモデルから能動的・予測的モデルへのパラダイムシフトが可能になり、その結果、バックオフィスやオペレーション・対顧客業務において大幅なコストをかけずにより的確なインサイトを導き出すことができます。例えば、AI技術を使えば、最新画像認識によって積荷や輸送状況を追跡でき、自律的な一連の輸送が可能になり、あるいは世界の輸送量の変動を事前に予測することもできます。AIは紛れもなく人間の能力を増強し、同時に定型作業を省くことができ、その結果、物流人員をより有意義な付加価値のある作業に振り向けることができます。

IBMの貨物・ロジスティクス・鉄道担当グローバルインダストリーリーダー、キース ディルクスは「テクノロジーはロジスティクス業界の従来のバリューチェーンを様変わりさせ、エコシステムは企業や業界、経済の姿を作り変えています。AIを基幹プロセスで活用することによって、企業は旧式アプリケーションシステムの刷新という重要な戦略的成長課題に資金を注ぐことができます。その結果、既存の資産や基盤をより効率的に活用でき、人員には技術や能力を高める時間的余裕が生まれます」と述べています。

この共同報告書では、消費者の世界で現状そうであるように、産業部門でも今後AIが広く浸透すると結論付けています。AI は、ロジスティクス業界を能動的・予測的で自動化されパーソナライズ型の方向へと変える存在です。こうした状況を踏まえ、報告書では、物流各社がAIをいかに理解し、グローバルサプライチェーン内に組み込むか、さまざまな視点や模範事例を紹介しています。

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