DHL、起業家と共にDHLイノベーションデー2017を開催

プレスリリース: 東京 12/08/2017

  • 180 名超の物流専門家、パートナー企業および発明家がドイツのDHLイノベーションセンターに集結
  • 公募企画「DHLイノベーション・チャレンジ」の優勝者を発表:ロボティクス枠ではVecna社が、シェアリングエコノミー枠ではParcelly社が、「DHLシャークタンク」ではKWIK社がそれぞれ優勝
  • 最も革新的なカスタマーソリューション賞は、寸法測定技術「DHL MetriX Freight」を導入したPACCAR Parts社が受賞

ロジスティクス業界のグローバルリーダーであるDHLは、物流およびテクノロジー業界のトップ企業やベンチャー企業を招き、毎年恒例のDHLイノベーションデーをドイツにて開催しました。イノベーションデー当日は、公募企画 やインタラクティブ・セッション 、基調講演等が行われ、輸送に対する新たな社会的な取り組みや、物流業界におけるテクノロジーの未来の再考等のテーマが取り上げられました。「イノベーション・チャレンジ2017」の最終選考においては、可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプを募集したロボティクス枠ではアメリカのVecna社が、シェアリングエコノミー型物流のアイデアを募集したシェアリングエコノミー枠ではイギリスのベンチャー企業Parcelly社がそれぞれ優勝しました。起業家たちが審査員に対してアイデアの売り込みを行う「DHLシャーク・タンク* 」では、KWIK社が勝利を手にしました。また、最も革新的なカスタマーソリューション賞は、PACCAR Parts社に贈られました。

DHLカスタマーソリューションズ & イノベーションのシニアバイスプレジデントであるマティアス ホイトガーは、「急速なデジタル化とグローバル化により世界的な再編が進む中、DHLは来たる変化に備え、イノベーションに積極的に取り組んでいます。イノベーションの無限の可能性について協議する上で、豊かな創造力を持つ方々が一堂に会するDHLイノベーションデーはまたとない最高の機会となりました。未来の物流にさらに一歩近づくアイデアで優勝を手にした皆さまにお祝い申し上げます」と述べています。

イノベーションが生み出す卓越性
「DHLイノベーション・チャレンジ」では、今年3月から9月にかけて、可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプおよびシェアリングエコノミー型物流ソリューションという2つの枠に対して、世界中から多くの応募が寄せられました。DHLのシニアエグゼクティブによる事前選考で選ばれた最終候補の各枠3組  計6組は、DHLイノベーションデー当日、180名の物流専門家の前で発表を行いました。そして、当日実施された聴衆の投票により優勝者が決定しました。

Dell EMC社の協賛を得て開催された今年のロボティクス枠では、最終選考に残ったシンガポール、スイス、アメリカの3組が可動式ピースピッキングロボットのプロトタイプの実演を行いました。各ロボットは、倉庫内を自律走行し、様々な大きさの箱を棚から取り出し、台車に載せるよう設計されています。優勝したアメリカのVecna社は、1万5,000ユーロの賞金に加え、DHLと共同で概念実証を行う機会を獲得しました。

Vecna社のダニエル セオボールド氏は、「自律移動型ピッキングロボットという難易度の高い課題に対し、当社のロボットの実力を証明することができ、大変嬉しく思います。DHLとの実証実験を通してこのロボットが果たしてどこまで有効なのかを確かめる機会を持てることを楽しみにしています」と語っています。

今年のDHLイノベーションデーは、Dell EMC社の協賛を得て開催されました 。IT改革を進める企業へ革新的なソリューションを提供するDell EMC社は、最先端のロボティクスと物流の未来を切り開く将来のITリーダーたちを応援するという本イベントの趣旨にふさわしい企業です。Dell EMC社のグローバルパーツ・オペレーション担当ヴァイスプレジデント兼リムリック・サイトリーダーであるティミー オドワイヤー氏は、「世界有数のテクノロジーソリューション企業として、こうした取り組みに貢献できたことはまたとない素晴らしい機会となりました。イノベーションはデジタル革命の中核を成すものであり、今回イノベーション・チャレンジのロボティクス枠に関われたことを誇りに思います」と述べました。

シェアリングエコノミー枠の最終候補は、物の利用や所有のあり方を見直す創造的なアイデアをそれぞれ発表しました。投票の結果、世界中から寄せられた60件を超えるアイデアの中から、Parcelly社が栄冠を勝ち取りました。Parcelly社のソリューションは、近隣の店舗や企業を荷物の配送先に指定して荷物を受け取れるというプラットフォームで、荷物が届くと通知が入り、都合の良い時間に荷物を取りに行くことができます。

Parcelly社のセバスチャン ステインハウザー氏は、「従来のビジネスモデルと相反するような物流戦略も進んで受け入れるDHLの姿勢に励まされました。DHLの配送ネットワークの延長として、オンデマンド型の柔軟な配送・受取ソリューションを実現することで、変化する顧客のニーズに対応できるよう、DHLと共同で取り組んでいきたいと思います」と語りました。

そして、イノベーションデーの最後に会場を沸かせたのが、「DHLシャーク・タンク」です。High-Tech Gründerfonds社のアレックス フォン フランケンベルク氏、著名な起業家かつIT投資家であるFreigeist社のフランク セレン氏、そしてドイツポストDHLグループのピア ベンツェンの3名の審査員に対してベンチャー企業4社がプレゼンテーションを行いました。KWIK社がこの対決を制し、DHLと共同で概念実証を行う機会と、DHLイノベーションセンターに自社のソリューションを展示する権利を獲得しました。

KWIK社が提案したのは、ボタンを押すだけでお気に入りの商品を再度注文できるというオンライン・ショッピング・ソリューションで、審査員から高い評価を獲得しました。KWIK社の開かれた市場とデータ分析ダッシュボードにより、あらゆるブランドが消費者と直接つながることができるようになります。

KWIK社のCEO兼 共同創設者であるオフェール クライン氏は、「IoTとオンラインショッピングを組み合わせた当社のソリューションが、消費者と企業の双方にどのようなメリットをもたらすのかを示すことができる非常に良い機会となりました」と述べています。

物流の限界を超える
昨年の「最も革新的なカスタマーソリューション賞」の表彰式も合わせて行われました。DHLのイノベーションチームとソフトウェア専門のベンチャー企業Metrilus社が共同開発した寸法測定システムDHL MetriX Freightの導入に貢献したとして、PACCAR Parts社が受賞者に選ばれ、DHL Expressの欧州営業担当エグゼクティブ・ヴァイスプレジデントであるミヒール グリーヴェンより賞が手渡されました。DHL MetriX Freightの開発は、イノベーションセンターの見学ツアーおよびワークショップにおいて、低コストかつ高性能な寸法測定システムの必要性が訴えられたところから始まりました。

この寸法測定システムは、某有名ゲーム機メーカーが開発したカメラセンサーとMetrilus社の最先端のソフトウェア・アルゴリズムを組み合わせることで、あらゆる形状の貨物の寸法も正確に測定することができます。以前であれば作業員2名で最大1分かかっていた計測作業が、このシステムを活用すれば1秒以内に完了します。DHL、PACCAR Parts社およびMetrilus社の3社共同で試験運用が行われた後、5ヶ所のDHL倉庫に導入されました。この取り組みにおいてPACCAR Parts社は人(作業員)と品質を最優先する手法を取り、新たなテクノロジーを積極的に受け入れる文化を促進しました。さらに、次なるイノベーションに向けたプロジェクトとして、DHLとPACCAR社のブランドの1つであるDAFはトラックの隊列走行にも取り組んでいます。その安全性と効率性を実証するため、無線でつないだトラックを隊列走行させる実証試験を2019年に実施することを目指しています。

基調講演では、社会問題やテクノロジーについて新たな視点が提示されました。ドイツポストDHLグループの人事担当取締役であるトーマス オグルビーが文化の変革とイノベーションの相互利益について、またルフトハンザ社のクリスチャン ランガー氏がデジタル化とビジネスプロセスの進化が業務改善への取り組みに与える影響について講演しました。Superflux社のアナブ ジェイン氏は、IoTや気候変動等の将来を見据えたテーマを取り上げ、複数の未来像を想定すべき理由について語りました。

DHLイノベーションデーは、物流とテクノロジーの限界を超えることを目指し、物流専門家やパートナー企業およびベンチャー企業、そして発明家が年に一度集う場です。新たなプロトタイプの実演、インタラクティブ・ワークショップ 、公募企画の投票、活発な意見交換等、来場者が実際に体験・参加できる内容になっています。社会問題やテクノロジー、起業家精神に焦点を当てた今年の公募企画では、物流業界を次なるステージへ導く革新的なアイデアが世界中から集まり、聴衆の前で披露されました。