DHL、サプライチェーン・リスクの予測情報を提供するモジュール 「レジリエンス360アナリティクス」を導入

プレスリリース: 東京 09/21/2017

  • 新たなモジュールでは、総合的なリスク・データと顧客のサプライチェーン・データを統合し、詳細な分析を実現
  • DHLレジリエンス360の全既存モジュールからデータを集約
  • カスタマイズおよびデータ抽出可能なダッシュボードに詳細な分析結果を表示

本日開催された第3回リスク&レジリエンス会議で、DHLはグループが提供する革新的なクラウドベースのリスク管理プラットフォームおよび早期警告システムである「DHLレジリエンス360」において、既存モジュールのデータを整理・集約し、リスクのより詳細情報の把握を可能にするツールを新たに発表しました。「レジリエンス360アナリティクス」と名付けられたこのツールの特徴は、システム上で長年にわたり蓄積されたサプライチェーン・データと、市場にある総合的なリスク・データベースを組み合わせて分析を行えることです。30以上のリスク・カテゴリーを網羅した加重指数であるDHLの「リスク影響度指数(Risk Exposure Index)」を顧客のサプライチェーンおよび事業への影響に関するデータと組み合わせ、
将来起こり得る障害を予測します。分析・集約されたデータはわかりやすい形で視覚的に表示されるため、顧客は自社のサプライチェーンをより明確に把握できるようになります。

「ビジネスのグローバル化が急速に進み、サプライチェーンがますます複雑になる中、各企業にとって、サプライチェーンにおいて将来障害となる要因を特定し、事業リスク低減策を早期に講じることが非常に重要になっています」とDHLカスタマーソリューションズ&イノベーションのレジリエンス360部門長であるトビアス ラーションは述べています。

今年アメリカ南部を襲ったハリケーン「ハービー」は、アメリカ国内の化学製造拠点の約33%に甚大な被害をもたらし、多くの化学品のサプライヤーが不可抗力通知を出す事態となりました。「レジリエンス360アナリティクス」は、エチレン、塩素、ブタジエン等の原料不足により、自動車、ライフサイエンス&ヘルスケア、エレクトロニクス業界に影響が及ぶ可能性があるとの分析結果を出しました。例えば、これらの業界のメーカー各社は、ヒューストン港から製品を鉄道輸送している化学品のサプライヤーと取引があるかもしれません。港および鉄道が一定期間閉鎖・運休になる可能性が高いことを把握していれば、他社に先んじて事前に原料を追加発注しておくことができるでしょう。DHLはレジリエンス360の情報を活用し、顧客のサプライチェーンをエンド・ツー・エンドで可視化することで、製造ラインへの影響度を明確にし、必要に応じて緊急対策を取れるようにします。

今回発表された新たなモジュールにより、各企業は新たな視点を手に入れ、以下サービスを通して、自社のサプライチェーンに影響を与えうるリスクを詳しく把握することができるようになります。

  • ベンチマーキング・ダッシュボード上で、自社のリスク・プロファイルを競合他社と比較するとともに、インシデントの早期警告を受け取る
  •  地理的にマッピングされた様々なサプライヤーの製造拠点のリスク・プロファイルに基づき、業界別分析を実施する
  •  登録されたインシデントの中でノードに影響のあったものを分析し、関連する事象について ユーザーからフィードバックを受け、サプライチェーン上のリスク・ボトルネックを特定する
  • 過去および今後のリスク情報をサプライヤーのデータ(取引量、事業への影響度、想定最大損失額、単一調達等)と組み合わせ、サプライチェーンの問題点を洗い出す

この新たなモジュールによると、例えば、自動車業界および航空宇宙業界のリスク・プロファイルは16.6%と平均より4%低く、リスク回避の傾向が最も強い業界であることがわかります。一方、化学業界およびテクノロジー業界のリスク・プロファイルはそれぞれ平均より8%と10%高く、かなり高リスクとなっています。

「この新たな分析ツールおよび分析手法を活用することにより、回帰モデルや予測モデルを作成することが可能になり、リスク緩和の分野におけるDHLのソリューションは一層強化されました。さらに、ドイツポストDHLグループのデータ・サイエンス・チームと共同で、代替ルートの提案や貨物遅延の予測を行う機能についても現在検討を進めています。これは、DHLが持つ何百万件もの過去の貨物データを活用し、輸送ハブに関わるリスク事象について、輸送貨物への影響が発生する確率と期間を予測しようというものです」とレジリエンス360部門のシニア・カスタマー・オペレーション・アナリストであるリック ティレンブルクは語っています。

自然災害からサイバー攻撃、規制環境の急激な変化に至るまで、企業は様々なリスクを想定し、不可避の出来事が発生した際に迅速な対応を取れるよう備えておく必要があります。今回導入された「レジリエンス360アナリティクス」は、DHLレジリエンス360のプラットフォームを補完し、サプライチェーン寸断により直接影響を受ける業界、および供給不足による他業界への二次的な影響を明らかにします。