DHLアジアパシフィック・イノベーションデー: デジタル技術を活用した創造力豊かなアイデアで物流課題を克服する

プレスリリース: シンガポール発 04/04/2017

  • DHLアジアパシフィック・イノベーションデーにおいて、エレベーター製品の複雑な輸送状況を追跡するウェブプラットフォーム、およびインドにて代金引換を可能にした電子決済システムが最優秀賞を受賞
  • インフィニウムロボティクス社が、棚卸や在庫管理プロセスを自動化するためのロボット工学を用いた高機能な自律型ソリューションおよび無人機システムと評価され、140名強の物流およびビジネスリーダーの票を獲得

DHLアジアパシフィック・イノベーションデーが3月15日にシンガポールに在るDHLアジアパシフィック・イノベーションセンターにて開催され、サプライチェーンの最適化プラットフォーム、電子決済システム、ロボティクス、無人機ソリューションなどのアイデアが脚光を浴びました。「未来を切り拓く」というテーマを掲げているイノベーションデーでは、物流業界の最新トレンドや技術を紹介するとともに、既にこうしたアイデアを応用して現実の課題解決に取り組んでいるプロジェクトへ表彰が行われました。

まず、「最も革新的な顧客賞(Most Innovative Customer Award)」は、シンドラーリフト社とDHLの共同プロジェクトで、オーストラリアの同社オペレーション向けに特別に開発されたウェブ輸送状況の追跡および最適化プラットフォームが受賞しました。過去2年間の出荷データを基にプラットフォームを構築し、年間50万豪ドル以上の運用コスト削減を実現するとともに、エレベーター製品の庫内業務から出荷、配送までのサプライチェーン全体を可視化したことで希望納期に応じたエンドツーエンド・サプライチェーンの最適化が可能となりました。

シンドラーリフト オーストラリア支社の戦略購買担当マネージャーであるジョージ レッカス氏は、「本プラットフォームは、集荷先から最終納品先まで全配送状況を可視化でき、想定外の事象に対してもDHLとシンドラー社で納期調整など迅速な対応ができるようになりました。昨今、多くの物流企業がリアルタイムな追跡機能やデータ分析がサプライチェーンに変革をもたらすと誇張していますが、DHLはこれらを実用化し、貨物取扱に関する課題を解決しただけでなく、現在成長を続けるオーストラリアの建設業界に拡張性に富んだソリューションを構築しました」と述べています。

また、DHL eコマースの子会社であるブルーダート社が開発した電子決済ソリューションも今回表彰されました。現金決済の代わりにモバイルPOS機器と安全性の高い15種類の電子マネーによる決済手段を活用した本ソリューションは、インド政府による1000ルピーおよび500ルピー紙幣の廃止を機に導入され、代金引換回収率の向上を実現しただけでなく、2016年10月から2017年2月にかけて29人月の工数削減効果も得られました。

ブルーダートのシステム担当ジェネラルマネージャーであるダニエル マシューズ氏は、「ブルーダートとDHLは、電子決済ソリューションを通じてインドの消費者や荷主企業が求める代金引換方法を提供するだけでなく、現金引換に伴う安全および取扱上のリスクも最小化することができます。この度の廃貨はインド全土の代金引換に大きな影響を及ぼしましたが、このシステムが実証するように、従来の配送プロセスを電子化することで荷主企業は売上を維持するとともに他社との差別化を図ることができます」と語っています。

DHLイノベーションデーの「起業チャレンジ(Startup Challenge)」部門では、インフィニウムロボティクス社の自律型ドローンを活用した棚卸および在庫管理プロセスの自動化というアイデアが140名を超える参加者の大多数の票を得て優勝しました。インフィニウムロボティクス社のドローン誘導プラットフォームはDHLイノベーションセンターに展示され、DHLが本プラットフォームとドローンを用いて実証実験を行う予定です。

インフィニウムロボティクス社のCEOであるチュンヤン ウン氏は、「ドローンによる配送やその他屋外でのサービス提供には法規制への対応が必要となり、普及の足かせとなっていますが、屋内飛行ではこうした問題がありません。当社のプラットフォームは高精度の屋内飛行から複数地点での充電まですべてを自動化し、庫内業務のスタッフが低コストでリアルタイムかつ確実に在庫状況を管理し最適化できるようになります。また、高層ラックでの作業を軽減できることから従業員の安全性の向上が図れるとともに、24時間365日体制の入出荷が求められる今日の倉庫環境において生産性の向上にもつながります」と語っています。

DHLアジアパシフィック・イノベーションデーでは上記に加え、人工知能や電気自動車、アジア各都市における新しいイノベーションモデルなどに関する基調講演も行われました。

DHLアジア太平洋地域 ソリューションデリバリー&サービスマネージメントのイノベーション担当バイスプレジデントであるパン メイイーは、「アジアの企業の間では、イノベーションに対する関心もリスク許容度も高まってきています。昨年一年間でアジアパシフィック・イノベーションセンターには4000名以上の来訪者がありました。DHLは今後も引き続き、ロボティクスや電気自動車、次世代型物流に向けたデータ分析手法等の新たな技術の可能性を追求し、顧客の売上向上に寄与すべく実用化に向けて取り組んでいきます」と述べています。